漢字が書けるようになる!!

いよいよ、漢字の勉強に問題がある生徒さんにお伝えします。

 

漢字が覚えるのが苦手だから何度も書いて覚える。

だれもがそうやって練習します。

 

書けるようになりましたか?

もし書けるようになったら、前から漢字は書けていたはずです。

 

書いて練習しているから覚えられないんです。

 

私の塾に在籍していた小学4年生がいました。彼は小学1年の漢字が書けませんでした。

1日5個ぐらい覚えれば、簡単に小学4年までの漢字は覚えられるかなと思っていたら、

全く予想違いでした。

 

先ず、書き順がばらばらでした。1回目に書いた書き順と、2回目の書き順が違いました。字を書いているのではなく、絵を描いているのだと分かりました。

 

へん、つくり、かんむり、あしなどの部首を覚えて、部首の組み合わせから、漢字ができることを説明しました。覚えることがやや進歩しましたが、一進一退でした。

 

漢字だけに特化して勉強することに限界を感じ、漢字が苦手なため、日本語を読むことがうまくできなかったので、毎日音読と筆写をさせました。

 

夏休みは、「坊ちゃん」・「蜘蛛の糸」・「銀河鉄道の夜」・「セロ弾きのゴーシュ」などを音読で読破しました。

 

夏休みが明けた二学期頃から学校の漢字テストで合格点がとれるようになりました。6年生では100点もとれるようになりました。

 

書くことから離れて、読みを徹底的に行ったら、変化しました。

漢字を書くことは、日本語の力を全体に上げることが必要だとわかりました。

 

全ての人に通用する方法論ではありません。しかし、誰にでも当てはまる点があると思います。

 

勉強はトータルで伸ばしていかないと、うまくいかないようです。

 

 

 

自分の学年に追いついていない生徒さんへ(算数編2)

次に計算はできるのだけれど、応用問題などの文章題ができない生徒さんに対して何をすればよいでしょうか?

 

 

考えることだけに特化した勉強をしましょう。

 

文章題ができない生徒さんは

 

1つの問題に5分以上考えていますか?

すぐにわからないと答えを見ていませんか?

 

必ず図を書いて考える工夫をしましょう。

 

1つの問題に15分以上考えられる習慣ができたら、

もう頭がよくなっています。

 

なぜなら

 

頭をよくする方法は、ずっと考え続けることだからです。

 

最初のうち、算数の文章題ではすぐにあきらめてしまうなら、パズルなどで考え続ける習慣をつけましょう。

 

囲碁や将棋も効果があるようです。

 

私が、最も推奨する教材は「どんぐり倶楽部の良質の算数文章問題」です。

 

導入に関してはご相談下さい。

 

 

自分の学年に追いついていない生徒さんへ(算数編1)

公立小学校に通う生徒さんが算数を苦手になる理由は、計算がうまくできないからです。でも、できないからといって無理矢理、計算ドリルをしていても上達できません。

 

計算ができない理由は

◎10までの足し算→10の補数→繰り上がり足し算

◎10の補数→引き算

◎かけ算九九

以上をマスターしてもらうことです。毎日15分行うだけで、6ヵ月かければできるようになります。(うまくいかなくても焦らずに行いましょう)

※10の補数は引き算ができない子が共通に持っている問題です。

指で引き算をしていたら、補数を先に練習した方がよいです。

 

上記のことが8割できないと、分数、小数の計算は無理です。計算はできるかできないかですが、時たま間違えても焦らずにいきましょう。紙の上で書く計算練習だけではなく、口で言ってもらいながら定着させ、同じパターン問題ではなくバラエティのある問題を少しづつやることがおすすめです。

 

定着のために、同じ問題ばかりやらせる公文式や学校の計ドはできない子にとっては苦痛です。リズミカルに口で言いながら勉強すると、あっという間に時間は過ぎます。

 

 

頭をよくする方法は一つです。それはずっと考え続けることです。

小学生の漢字ドリル・計算ドリルについて

小学生の宿題の定番は漢字ドリルと計算ドリルです。

 

漢字ドリルはノートに1行同じ漢字を書くことが求められます。

 

ご自身も経験があると思いますが、小学校4年生ぐらいになると、漢字は1、2回

書けば覚えられていたのではないでしょうか?

 

つまり、3回目以降はただ惰性で書いていませんでしたか?

漢字ドリルはテレビを見ながらできる宿題でしたよね?

 

計算ドリルも同じ手順の計算問題が出ているため、最初の問題が解けると

あとはパターンで処理していましたよね?

漢ドと同じでテレビを見ながら、やっていませんでしたか?

 

漢ドも計ドも同じことを繰り返し書かせて練習させるという、

昔から何ら変化のない勉強方法です。

 

ある程度できる子にとってはただノルマを消化するために存在し、頭を

使っていません。

 

漢ド・計ドがうまくできない子は、その学年よりも前に問題があった

はずなのでその勉強は苦痛なはずです。

 

誰にも対応していない、無駄な勉強が行われています。

 

漢ド・計ドがうまくできる子には、2、3題の計算問題と考える問題(文章題やパズル)をしなければ頭はよくなりません。

 

◎残念ながら、漢ド・計ドがうまくできない子には、学年を下がって、分からなくなったところまでもどるべきです。(どのように勉強すればいいかは次回以降のブログでご説明します。)

 

頭をよくする方法は一つです。それはずっと考え続けることです。

 

 

 

 

小・中学生教育論2-2(日本語力の要は助詞と接続語)(再掲)

 

助詞をある程度使いこなせたら、次に文と文との関係を把握できるように、接続語を意識的に使うことがおすすめです。エアー接続語(自分で補う原文には入っていない接続語)を考えて入れる練習をしてみることです。

 

エアー接続語を入れる練習は以下のようにしてみましょう。

 

《問題文》

 人間は、運動しすぎると「疲労」という現象が起こる。それは、筋肉が収縮するときに、酸素と栄養分からエネルギーを取り出して、乳酸と炭酸ガスを排出するという化学変化が起こるからからである。運動を長い時間続けていると、酸素や栄養分の供給以上にエネルギーを取り出そうとする。すると、この反応がストップして、筋肉が収縮しようとしなくなる。すなわち、これが疲労である。

 スポーツ選手は肺活量が大きいが、これはすぐに疲労しないように酸素をより多く吸収できる身体にするため、日頃から鍛えているからである。都会の空気は酸素が少ない。都会人はその理由だけでも、疲労しやすくなっている。

 

上記の例文の一文の文頭に(  )を入れてみます。

 

 人間は、運動しすぎると「疲労」という現象が起こる。(   )それは、筋肉が収縮するときに、酸素と栄養分からエネルギーを取り出して、乳酸と炭酸ガスを排出するという化学変化が起こるからからである。(   )運動を長い時間続けていると、酸素や栄養分の供給以上にエネルギーを取り出そうとする。(すると)、この反応がストップして、筋肉が収縮しようとしなくなる。(すなわち)、これが疲労である。

 (   )スポーツ選手は肺活量が大きいが、これはすぐに疲労しないように酸素をより多く吸収できる身体にするため、日頃から鍛えているからである。(   )都会の空気は酸素が少ない。(   )都会人はその理由だけでも、疲労しやすくなっている。

 

 接続詞がそのまま書かれている(すると)と(すなわち)以外の部分に適当な接続詞を入れてみましょう。

 

《解答例》

 人間は、運動しすぎると「疲労」という現象が起こる。(なぜなら)それは、筋肉が収縮するときに、酸素と栄養分からエネルギーを取り出して、乳酸と炭酸ガスを排出するという化学変化が起こるからからである。(そして)運動を長い時間続けていると、酸素や栄養分の供給以上にエネルギーを取り出そうとする。(すると)、この反応がストップして、筋肉が収縮しようとしなくなる。(すなわち)、これが疲労である。

 (×)スポーツ選手は肺活量が大きいが、これはすぐに疲労しないように酸素をより多く吸収できる身体にするため、日頃から鍛えているからである(×)都会の空気は酸素が少ない。(だから)都会人はその理由だけでも、疲労しやすくなっている。

 

 

接続詞だけをチェックして読むと接続詞がない部分の論理がわからないまま読むことになってしまい、文章が理解できない場合があります。全ての(  )の中に接続語は入れることはできませんが、何が入るかを考えることだけで、文と文とのつながりが理解できるようになります。

 

この解答はあくまでも例です。×の部分に「また」や「そして」を入れることも無理をすれば可能です。

 

 日常の会話の中でも、接続語のチェックが家族内でできたら最高です。

小・中学生教育論2-1(日本語力の要は助詞と接続語)(再掲)

小学生を指導していると気がつくことがあります。それは日本語の助詞を理解できないことです。 「が 」「は 」「も 」 のような主語を表す基礎的なものから、「を」「に」「で」「と」「から」「へ」「まで」「より」など多彩な助詞を区別し、運用することができない子がいます。日本語で一つの区切りをまとめ上げる助詞は誰が何に対して何をするかを明示する大変重要な言葉ですが、普段の会話の中で省略してしまうと、助詞に対する感覚が鈍ってしまいます。助詞が運用できるようになって、その後に接続語の問題が発生します。

 

 少なくとも小学3年生(最悪4年生)までに助詞をマスターしないと日本語で物事を捉える力がなくなってきます。そして、英語を日本語と比較しながら学習することができなくなり、中学2年生ぐらいで英語力は止まってしまうでしょう。

 

 対策として低学年での音読と普段の会話の中で親が助詞を確認しながら訂正(修正)することが大切です。国語が家庭力にあると言われる所以です。

 

今からでも遅くありません。名作と呼ばれる日本語を毎日音読することで、確実に力がつきます。ただただ音読するだけです。言語の習得は音を聴き、まねをすることに尽きます。実践してみて下さい。

 

小・中学生教育論1(やらせないことを重視する)(再掲)

 私が尊敬する糸山泰三先生は「10歳臨界期説」を提唱しています。これは人間の脳は10歳までに固まってしまうので、10歳まではスピード学習(100マス計算・ソロバンなど)やパターン学習(公文式など)をすることが危険であるという考え方です。

 

 宮本哲也氏、西村則康氏、高濱正伸氏などの(受験)教育の現場を知る方々の著作を読めば同じ考え方が示されていること気づくでしょう。

 

 これは中学受験を中心とする大都市での低年齢化する受験熱に対する警鐘として生まれたと言うことができますが、そもそも明治以来の日本の教育制度に対するアンチテーゼとして見ることもできます。

 

 いずれにしても、自分で考え自分で行動する人間を育てるために必ず必要な過程として幼少期(3歳~10歳)を考えれば、当然の帰結としてこのような考え方が生まれます。

 

ここで提唱させていただきます。

 

 ●10歳までは100マス計算はさせてはいけません!!

 ●10歳まではそろばんをさせてはいけません!!

 ●10歳までは公文式を勉強させてはいけません!!

 

 リスクを考えて11歳(小学5年)まではやめましょう!!

 

科学的な根拠はありません。しかし、危ない可能性があれば避けることが大切です。